怖い!糖尿病の3大合併症

8 9月

糖尿病の合併症には、神経障害、網膜症、腎症の三大合併症があります。その他、血管障害を背景にした心疾患、脳血管疾患なども、糖尿病になると発生頻度が高まります。

こうした合併症は、糖尿病になるとただちに起こるわけではありません。糖尿病になって、高血糖を放置していると、数年という年月をかけて徐々に起こってくるのが一般的です。糖尿病が長期になるにつれ起こってきますが、一般的には、神経障害が先にきて、次に網膜症、もっと障害が進むと腎症が起こってくると考えられます。

・糖尿病性神経障害

糖尿病性神経障害の最も典型的な初期症状は、両足の裏のしびれです。 よく「足の裏に皮が一枚余分に貼っているような感じ」とか「素足で歩いているのに、靴下をはいているような感覚」などと表現されます。 やがて、しびれはだんだん上の方へと広がり始め、両手指も先端からしびれ始めます。 ひどくなると殆ど痛みを感じなくなり、足にけがをしていても気づかなかったりする恐れがあります。 たかがしびれと言っても、軽視は出来ません。 足が腐って切断しなければならなくなる糖尿病性壊疽の多くは、神経障害で知覚鈍麻をきたした足に小さな傷が出来ることから始まります。 傷の原因は靴擦れや深爪などごく些細なものが殆どですが、足がしびれて痛みを感じないと手当が遅れます。そして血行障害や免疫力の低下によって治癒力が弱っているすきに、 細菌が入り込んで感染が広がります。ふつうならば痛くてたまらないはずですが、しびれのせいで痛みを感じないため、 診察を受けるのが遅れがちになります。 足全体が腐ってしまってから、やっと不安を感じて病院を訪れたが時既に遅し、という悲劇は稀ではありません。 このため糖尿病の方は、入浴の際などに足に傷がないかどうかを 目で見て確かめる事を習慣づける必要があります。

・糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、高血糖により、眼の網膜にある非常に細い血管がむしばまれていく合併症です。
進行してしまうと失明に至ります。糖尿病網膜症は、自覚症状がないまま進行していきますので、早期発見と進行予防・治療のために、年に1回以上眼底検査を行うことが必要です。

・糖尿病性腎症

強い腎不全にいたると人間は生きていくことができませんが、現在は人工透析という治療で生き続けることができます。

日本で人工透析になる人の半数以上が糖尿病性腎症が原因です。腎移植をしない限り、1回4時間程度の治療を週に3回程度 一生続ける必要があります。私たちは人工透析にいたる人をひとりでも多く減らしたいと考えて毎日の診療にあたっています。

初期には尿アルブミンが見られます。さらに進むと尿タンパクがみられるようになります。
尿アルブミンまでの時期であれば治療が可能ですが、尿たんぱくが出始めると腎不全の進行を止めることは難しくなります。

ACEI(アンギオテンシン変換酵素阻害薬)やARB(アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬)と呼ばれる薬は、糖尿病性腎症の進行を遅らせる働きがあります。血圧の高い人は診察で130/80、自宅で125/75を超えないようにするべきです。尿アルブミンや尿タンパクがみられる人は、腎不全の進行を抑えるために食事のタンパク質を制限する必要があります。

糖尿病性腎症は血糖コントロールを良くする(HbA1c値を6.5%(NGSP値)未満に維持する)ことでほとんどの人が予防できます。

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